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酒は百薬の長?

「酒は百薬の長といへども、万(よろず)の病は酒よりこそ起(おこ)れ」

吉田兼好が徒然草の中で語った言葉です。

食事の際の適量の飲酒は、食欲が増し、会話が弾むなど、確かに良い面があります。しかし、適量を超えた飲酒は、アルコール依存症、認知症、うつ、ウェルニッケ脳症、しびれなどの末梢神経障害、痛風、脂質異常症、糖尿病、高血圧、不整脈、肝障害、膵炎、口腔がん、喉頭がん、食道がん、肝がん、膵がんなど、さまざまな疾患リスクを高めます。

それでは、適量とは、どれくらいのアルコール量なのでしょうか。厚生労働省の示す指標では、純アルコール一日20グラム程度とされています。日本酒でいえば一合、ビールなら500mlのロング缶1本、ワインならグラス2杯程度、ウイスキーならダブル1杯程度がこれに相当します。小柄な女性では、男性よりも肝臓の体積が小さいため、男性の2/3量(13~14グラム程度=缶ビール350ml)が適量と考えられます。

アルコールグラム数は、アルコール含有量(%)×量(ml)×0.8(比重)で計算します。アルコール含有量5%のビール500mlで20グラムになります。最近はアルコール濃度の高い飲料も発売されており(いわゆるストロング系)、9%の缶酎ハイ500mlでは、アルコールは36グラムとなり、同じ500mlでも、ビールの1.8倍のアルコール量になります。

また、毎日飲むのではなく、週2日は休肝日をつくることも大切です。

肝臓の世界では、一日3合(アルコール60グラム)飲む人を常習飲酒家、5合以上飲む人を大酒家と呼んでいます。そのまま飲み続けると、脂肪肝、アルコール性肝炎、肝線維症、肝硬変、肝がんになる危険性が高いため、専門医の診察が必要です。

 

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