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人工甘味料の甘い罠にご注意を

 コロナ禍でおうち時間が増え、体重オーバーが気になっている方。でも、甘いものは食べたい!

そんな時、ダイエット飲料やダイエット食品の、「カロリーオフ」、「糖類0」の表示をみて、「糖類0なら、いくら飲んだり食べたりしても太らないから大丈夫」と、ついつい飲みすぎたり食べ過ぎたりしていませんか?

 これらダイエット飲料やダイエット食品に含まれる人工甘味料には、アスパルテームやアセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリンなどがあり、舌が感じるその甘さは砂糖の数百倍です。ほとんど体に吸収されませんので、血糖値は上がりません。食品衛生法に基づいて管理されている食品添加物であり、それ自体は危険なものではありません。

 

「今日は久しぶりに家で勉強をして疲れた。さあ休憩して甘いものをとろう。砂糖0のノンカロリーシュガーをたっぷり入れた紅茶にダイエットクッキー。大したカロリーじゃないしね」

疲れた脳のエネルギー源となるのはブドウ糖とケトン体です。勉強や仕事の合間に甘いものを取りたくなるのは、脳にエネルギー補給をしてもうひと頑張り、というごく自然な身体の反応です。そんな時、砂糖ではなく人工甘味料を多くとると…。

舌が甘みを感じて、「さあ血糖値があがるぞ、エネルギー補給だ」と脳細胞が待ち構えていても一向に血糖値が上がらない。「あれ、どういうこと?」と、脳細胞に軽い混乱が生じます。「もっとクッキーを食べないといけない」と誤解して、結局一箱全部食べてしまった。ダイエットクッキーでも多少のカロリーはあります。一箱は食べすぎですよね。脳が疲れた時は、ご褒美にお砂糖を少しとってもかまいません。

 

 人工甘味料のとりすぎは、腸活で注目されるようになった腸内細菌叢の乱れを生じさせることがわかってきました。腸内細菌は、肥満、糖尿病、大腸がん、動脈硬化や高血圧など多くの疾患と密接な関係があり、免疫にも重要な役割を果たしています。人工甘味料でダイエットしているつもりでも、かえって肥満や糖尿病のリスクを増やしてしまうという研究報告もあります。

 また、2022年3月、フランスの研究グループから、「人工甘味料の摂取量が多い人では、がんのリスクがわずかに高まる可能性がある」という報告がありました。人工甘味料に直接発がん性があるという証明はなされていませんが、やはりとりすぎには注意が必要だと思います。

 

「人工甘味料の甘い罠には十分ご注意を!」

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